【圧倒的シェアNo.1】「ウーバーテクノロジーズ(UBER) 」銘柄分析|ビジネスモデル、財務状況、アナリスト予測について解説します!(2021年第2四半期版)

米国株投資

はじめに

こんにちは、米国株投資家のMoiです。
このページではウーバー(INTU)の銘柄分析を紹介しています。
銘柄分析を行うことで、その銘柄がなぜ注目されているのかを解き明かしたいと思います。

ちなみに、これまでに私が行ってきた銘柄分析の記事はこちらのページに一覧としてまとめております。
また、このページの銘柄分析は私、Moiが独自の観点で行ったものであり、分析内容も個人的見解ですので、その点についてはご承知おきください。

この記事を読むことで、以下のメリットがあります。

  • この企業がどのようなビジネスを展開しているかが理解できる
  • 決算発表を見ることで、この企業の経営状況を把握できる
  • アナリストが予想する株価を見ることで、この企業への投資判断の参考にできる

ちなみに、このページでの解説は以下の書籍を参考にさせていただいております。
ウーバーのサービスについて、より詳しく知りたい方は是非ご一読することをおススメいたします。

UBER ウーバー革命の真実

企業概要

ウーバーテクノロジーズ社(以下ウーバー社と記載)は米国サンフランシスコ市に拠点を構える企業で「ウーバー」というライドシェアリングサービスや「ウーバー・イーツ」というフードデリバリーサービスが有名です。
また、ウーバーフレイト(Uber Freight)という、トラック輸送サービスも展開しています。
日本では都市部を中心にウーバー・イーツが普及していますね。
このウーバーのビジネスの特徴を一言で言うと、下記のように表すことができます。
「運んでほしい人」と「運びたい人」を「マッチング」するサービス
「運んでほしい人」がウーバーにお金を払い、ウーバーから「運びたい人」に報酬が支払われるというビジネスモデルです。
ウーバー社自体はそのマッチングするプラットフォームを提供し、マッチングした際の手数料で収益を得るビジネスと言えます。
このページでは同社のメインビジネスである、ライドシェアリングサービス「ウーバー」に焦点を当てて、詳しく見ていきたいと思います。

ウーバーはどんなサービス?

ウーバーの特徴的な所は、乗客も運転手も、その両方がサービスの利用者であるということです。
時には乗客として、時には運転手として、ウーバーのサービスを利用することができます。
乗客、運転手それぞれの視点で、ウーバーのサービスを疑似体験していただきましょう。

乗客としての利用

  1. ウーバーを利用したいと思ったら、専用のアプリを起動して、目的地を入力。
    すると、利用可能な車がグレード毎に表示され、それぞれの予算も表示される。
  2. グレードを選択すると、近くにいる、そのグレードの車の運転手とマッチングする。
    乗客には運転手名と車種が表示される。
  3. アプリに表示された時間が経過すると、今いるところに予約した運転手がやってくる。
    目的地はすでにドライバーに伝わっているため、名前を伝え、あとは乗るだけで目的地に連れて行ってくれる。
  4. 乗車料金は、クレジット決済が専用アプリを通して行われるため、降車時に支払いの手間もない。
  5. 乗車完了後、送ってくれた運転手の評価をすることが求められる。
    蓄積された評価により、次回以降の利用者の参考になる。

運転手としての利用

  1. ウーバーの運転手には勤務時間というものがなく、出勤に必要なものは、自分の車とスマホだけ。
    運転手専用のアプリを起動させた瞬間に出勤状態となる。
  2. 乗客からのリクエストがあると、乗車リクエスト表示がされる。
    通知内容を見て、それを受諾するか拒否するかを決めることができる。
    通知内容として表示されるのは、乗客の評価、迎車までの距離、利用サービスの種類のみ。
  3. リクエストを許諾したら、あとは迎えに行って、指定された目的地まで送り届ければ完了。
    乗客からの評価がフィードバックされ、支払いは1週間ごとに指定の口座に振り込まれる。

ウーバーで利用できるクラス

乗客はマッチングの際、クラスというものを選択でき、予算や状況に応じて使い分けることができます。
具体的には以下のような具合です。

ウーバー・X

最もベーシックなクラスで、価格も最も低く、利用者が最も多い。

引用:ウーバーテクノロジーズ

コンフォート

比較的新しい年式で乗車空間に余裕のある車を選択できる。

引用:ウーバーテクノロジーズ

ウーバー・XL

上限5人までのグループで乗車可能な大型な車

引用:ウーバーテクノロジーズ

ブラック

黒塗りの高級車で、運転手は二種免許を持っているプロのドライバー

引用:ウーバーテクノロジーズ

セレクト

最上位クラスの車を選択可能

引用:ウーバーテクノロジーズ

アシスト

乗客の補助を行うことができる認定を受けたドライバーを選択できるクラス

引用:ウーバーテクノロジーズ

WAV

車いすのまま乗車できる車を選択できるクラス

引用:ウーバーテクノロジーズ

ウーバーの強みは?

紹介させていただいた書籍、

UBER ウーバー革命の真実

によると、ウーバーの強みはその利便性と利用コストの低さにあると言われています。
例えばロサンゼルスでは、従来、流しのタクシーが禁止されており、タクシーを呼ぼうと思ったら、タクシーが常駐しているホテルに行くか、電話で呼ぶしかなく、非常に不便だったようです。
しかし、ウーバーは、どこにでも迎えに来てくれますし、事前に行先までの運賃も確認でき、運転手に行先までの道を案内する必要もありません。
また、運転手は乗客から評価されるため、高評価を取るためにきっちり仕事をこなします。
さらに運賃も安く、ざっくりタクシーの半値ほどの値段で利用できるようです。
ただし、料金については注意が必要です。
ウーバーのサービスはダイナミックプライシングという手法を採用しています。
これは供給に対して、需要がひっ迫している場合、サービスの利用料金を引き上げるというものです。
高い時には通常時の3倍、時には10倍以上になることもあるそうです。

ウーバーが成長した要因は?

紹介させていただいた書籍、

UBER ウーバー革命の真実

によると、ウーバーが大きく成長を遂げた要因として、以下の4つが挙げられるとのことです。

  • シェアリング・エコノミーの普及
  • GPSの進化とスマートフォンの普及
  • AIを利用した独自アルゴリズムの構築
  • 米国のキャッシュレス文化

まず、ウーバーに限らず、シェアリング・エコノミー(共有型経済)というものが、SNS等を通して効率化、大規模していったことが大きな要因の1つのようです。
参加者が実名性の高いアカウントを使い、取引を行う度に評価を行うため、売り手も買い手も不誠実な対応がし辛い仕組みになっています。
そのため、見知らぬ人同士の取引についても、信頼を担保し、不特定多数の人々と安心してシェアすることが可能になりました。

次に、スマートフォンの普及により、多くの人がアプリを利用した潜在顧客になり得たこと、加えて、GPSの精度向上により、高品質なサービスを実現できたことも挙げられます。
米国でスマーフォンを保有しているユーザーは2億人を超えており、保有率は約7割と言われております。
今後もこの数は増加基調であるはずなので、それだけ潜在顧客が増えていくことを意味しています。

また、ウーバーのサービスの強みとしても挙げるべき点ですが、ビッグデータとAIを活用したアルゴリズムの構築により、運転手と乗客の効率的なマッチングが実現できています。
また、マッチングだけでなく、目的地までの効率的なルート探索や、需給バランスに応じたダイナミックプライシングの決定等にもAIを活用しています。

そして、米国は元々、クレジットカード決済が主流であり、キャッシュレス決済というものに抵抗がない人が大半です。
そのため、モバイル決済への移行がスムーズに進んでいることも、ウーバー利用者を増やすことができた要因であると本書では解説されています。

ウーバーのビジネスモデルが抱えるリスクは?

順風満帆に見えるウーバーですが、今後ビジネスを拡大する上でのリスクも当然あります。
ここでは、いくつかの例をご説明しますので、投資判断の材料として活用してください。

リスクその1:中国へのビジネス展開は絶望的

もともとウーバーは中国でもサービスを展開していましたが、中国の競合企業であるディディに勝つことができず、最終的には中国内での事業をディディに売却し、事実上撤退となりました。
ディディは中国国内のライドシェアサービスでほぼ100%に近いシェアを占めているため、ウーバーを含め、新たなライドシェアサービスが中国市場でシェアを勝ち取ることは絶望的な状と言えます。

しかし、ディディに事業を売却する際、その対価としてディディの株式を20%保有することとなりました。
そのため、中国において直接的にビジネスを展開できないものの、ディディのビジネスが今後拡大することで、ウーバーもその恩恵を受けることができます。
また、東南アジアでのサービス展開を行っておりましたが、東南アジアではシンガポールの企業であるGrabがライドシェアサービスの主権を握っており、最終的には中国と同じように、事業売却により撤退してしまいました。

リスクその2:世界中で起きているウーバー訴訟

ウーバーとはつまるところ、民間人によるタクシー業です。
そこで多くの人の心配として挙げられるのが、安全性です。
特にウーバーのサービスを利用中に性犯罪の被害を受けたという事例が相次いており、ウーバー社は性犯罪に関連した多くの訴訟の案件を抱えており、財務を圧迫している状況となっております。

リスクその3:自動運転車の普及

ウーバーの特徴は運転手と乗客のマッチングにあります。
そして運転手とはウーバーのサービスにとって労働力とも言い換えられます。
ウーバーのサービスは既存のタクシー業のような雇用契約を結ぶことなく、働き手を確保できることに優位性がありますが、自動運転車が普及すると、自動運転車を利用したタクシーサービスが台頭し、利便性やコストの面でのウーバーの優位性が失われる可能性があります。

財務分析

続いてウーバー社の財務分析を行います。

財務分析で見るべきポイントについては以下の記事にまとめておりますので、この記事を読んでいるうちによく分からなくなった場合は是非ご覧ください。


財務分析ではmacrotrendsというサイトに掲載されている情報を参考にしております。無料ですが、財務分析の詳細なデータがまとめられており、かつ、グラフにより、視覚的に理解しやすいためおススメです♪
財務分析では財務3表と呼ばれる、「損益計算書」、「キャッシュフロー」、「貸借対照表」を確認し、加えて、経営指標と呼ばれるものに含まれる、ROE、ROAについても見ていきたいと思います。

損益計算書

損益計算書では売上高、営業利益率、EPSの推移を見ていきたいと思います。

売上高

引用元:macrotrends

上の図は、四半期毎の売上高の推移(上)と前年同期比の成長率(下)を示したグラフです。
売上高の単位は十億ドル、成長率の単位は%です。一番右端の棒グラフが最新の決算(21年第2四半期)の値を示しています。
これを見ると、ウーバーはここ1年ほどは売上が減少傾向であることが分かります。
これはコロナ禍の影響で人の移動が減ったことによる乗客の減少、運転手が感染リスクを回避するためにサービスを利用しなかったことが考えられます。
ただし、今期の売上高は過去最高を記録しており、コロナも落ち着いてきていることから、今後の更なる成長が期待できると考えています。

営業利益率および純利益率

引用元:macrotrends

上の図は売上営業利益率(上)と売上純利益率(下)の推移を示したグラフです。
これを見ると、利益率は大きなマイナスが続いていることが分かります。
ただし、ウーバーはまだまだ成長企業ですので、赤字であることは大きな問題ではないと考えます。
また、そのマイナス幅も期を追う毎に改善しているため、これはプラスポイントとしてとらえていいと思います。

EPS

引用元:macrotrends

上の図は四半期別のEPSの推移を示したグラフ(単位は$)です。
まだまだ、安定したEPSの推移には程遠いですが、約1年半ぶりにEPSがプラスに転じていることは投資判断の上でプラスに働きます。

キャッシュフロー

続いて営業CF、投資CF、財務CFについてそれぞれ見ていきましょう。

営業CF

引用元:macrotrends

上の図は営業CFの推移を示したグラフです。
増減を繰り返していますが、これは各期初からのキャッシュフローの積み上げになっているためです。
サイトの作りの都合で、大きさを見るための目盛りが表示されていないため、詳細な値をご確認したい方はmacrotrendsのサイトでご確認ください。
このグラフを見ると、営業CFはマイナス状態が続いています。
ただし、2019年が最も営業CFのマイナス幅が大きい年となっており、2020年は利用者が減少しているにも関わらずマイナス幅を改善できているため、21年についてもさらなる営業CFの改善が見込めると考えています。

投資CF

引用元:macrotrends

上の図は投資CFの推移を示したグラフです。こちらも各期初からのキャッシュフローの積み上げ式のグラフになっています。
グラフの縦軸のスケールが表示されていないため、詳細を確認されたい方は、macrotrendsのサイトでご確認ください。
2020年は投資CFが大きなマイナスになっているため、今後の事業拡大のために大きな投資を行ったことが考えられます。
ただし、2021年にはその投資CFのマイナス幅が大きく減少しているため、この点については今後の成長性について、心配になる点です。

財務CF

引用元:macrotrends

上の図は四半期毎の財務CFの推移を示したグラフです。単位は百万USドルです。
これを見ると、財務CFは継続的にプラスになっております。
これは資金を調達していた金融機関への返済を行った場合等にプラスになります。
自己資本比率の向上に寄与するため、直近の経営状況の改善にとってはプラスですが、借り入れによる将来への投資を積極的に行っていない可能性が示唆されるため、その点は心配な点です。

貸借対照表

続いて貸借対照表では総資産の推移、負債比率、流動比率をチェックしていきたいと思います。

総資産

引用元:macrotrends

上の図は総資産の推移(上)と前年同期比の成長率(下)を示したグラフです。

総資産の単位は十億ドル、成長率の単位は%です。一番右端の棒グラフが最新の決算(21年第2四半期)の値を示しています。
これを見ると、2020年コロナの影響で一時的にマイナス成長に転じたものの、それを例外として考えると、基本的には増加傾向にあるようです。

負債比率

引用元:macrotrends

上の図は一番上が四半期毎の長期負債(単位は十億USドル)、真ん中が自己資本(単位は十億USドル)、一番下が負債比率(単位は%)を表しています。
負債比率は0.6以下であれば問題のない水準であると言えます。逆に0.9以上の場合は危険水準と評価されます。
これを見ると、自己資本がプラスに転じて以降は基本的には0.6以下をキープしているため、問題ない水準と言えます。

流動比率

引用元:macrotrends

上の図は一番上が四半期毎の流動資産(単位は十億USドル)、真ん中が流動負債(単位は十億USドル)、一番下が流動比率を表しています。

流動比率は流動資産÷流動負債で計算される値です。
この値が1.0を下回ると短期的な借入金の返済ができないことを意味しており、資金繰りに問題があると判断されます。
また一般的に流動比率が2.0を超えていれば、安全と言われています。
このグラフを見ると、1.0を下回ってはいないものの、この2年間ほどの期間は、流動比率が減少傾向にあり、まもなく1.0を割ってしまいそうな水準にあります。
これが1を切ると、手元資金が不足し、資金繰りが悪化する可能性があるため、今後の決算にも注意が必要です。

経営指標

続いて、経営指標と言われる項目で、代表的な指標であるROEおよびROAについて見てきましょう。

ROE

引用元:macrotrends

上の図はROEの推移をグラフにしたものです。
ROEは10%以上であれば問題ない水準、20%を超えていれば優秀な水準と言われております。
ウーバーについては赤字経営が続いているため、現時点はROEによる評価は適切ではないかもしれません。
ただし、ROEのマイナス幅については各期ごとに徐々に改善しているため、この傾向が続いていれば、ROEの観点では問題ないと思います。

ROA

引用元:macrotrends

上の図はROAの推移をグラフにしたものです。
ROAは5%以上であれば問題ない水準、さらに言うと、ROEと大きな乖離がないことが重要です
ROAについてもROEと同じ見解のため、割愛いたします。

アナリスト予測

続いて同社の将来的な収益性や株価の推移について、アナリストがどのような予測を立てているかを紹介いたします。
現在私が利用しているのは、WALLSTREETZENというサイトで、英語サイトしかありませんが、無料とは思えないほど、個別銘柄に対する詳細な分析データを見ることができます。
ちなみにこのサイトではゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガンスタンレー、バンクオブアメリカ等、名だたる金融機関のアナリストの予測を元にした情報を提供しております。

売上高予測

引用:WALLSTREETZEN

上の図は複数のアナリストが予測した売上高予測の推移です。点線部分が予測値を表しており、一番上の点線が最も楽観的なアナリストの予測、一番下が最も悲観的な予測、真ん中がアナリスト予測の平均値です。
これを見ると、同社は悲観的に見ても、今後も売上高が大きく成長することが見込まれているようです。

EPS予測

引用:WALLSTREETZEN

上の図はEPS(一株当たりの利益)の将来の推移を示したグラフです。
このグラフを見てみると、EPSについては今後も冴えない展開が予想されています。
ただし、期待値が低いということは、容易にアナリスト予測を上回る決算を出せるという見方もできますので、決算発表後の株価上昇要因になるかもしれません。

株価予測

引用:WALLSTREETZEN

上の図はアナリストが予測する将来株価の推移を示したグラフです。

これまで約1年ほど、株価が停滞気味でしたが、今後は株価が上昇する方向に期待されている傾向にあります。
これからウーバーの株を購入することを検討している方にとっても、すでに保有している方にとっても、プラスの予測ですね。

まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました♪

以上がウーバー社の銘柄分析でした。まとめると、

  • 米国を中心に利便性の高さとコストの安さを売りに、既存のタクシー業界のシェアを奪うことに成功している。
  • ただし、中国やASEAN等、今後の成長が期待されている国への参入には失敗している傾向にある。
  • ウーバー利用中の性犯罪関連の訴訟を多く抱えており、多額の訴訟費用により、財務が圧迫される可能性がある。
  • 赤字経営が続いているものの、売上高は成長中であり、赤字幅も徐々に改善している。
  • 流動比率が減少傾向にあり、手元資金が不足し、事業継続が困難になるリスクがあるが、財務CFはプラス傾向のため、大きな問題ではない。
  • 今後も売上高が成長するとアナリスト予測は予測しており、将来株価も上昇すると見込まれている。

といった所でしょうか。
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