決算財務諸表で分析【セールスフォース】のグロース株(成長株)としての「強み」と「弱み」

米国株投資

はじめに

この記事では、財務分析の観点からセールスフォース(CRM)の強みと弱みを探ることを目的としております。

企業のビジョンやメディアの報道内容はもちろん重要な投資判断材料ですが、その企業を客観的に評価する上で最良の手段は財務分析を行うことです。

セールスフォースについて

セールスフォース・ドットコム(Salesforce.Com Inc)は、顧客関係管理(CRM)テクノロジに重点を置く。
カスタマー360プラットフォームは、システム、アプリケーション、デバイス間で顧客データを接続するソースを提供し、企業がどこからでも販売、サービス、マーケティング、商取引を行うのを支援する。
クラウド、モバイル、ソーシャル、分析、人工知能(AI)に焦点を当て、企業がビジネスを変革できるようにする。
また、サードパーティがプラットフォームと開発者ツールを使用して、プラットフォーム上で実行される追加の機能とアプリケーションを作成できるようにする。
顧客は、セールスオファリングを使用して、データの保存、リードと進捗状況の監視、機会の予測、分析とリレーションシップインテリジェンスによる洞察の獲得、見積もり、契約、請求書の提供を行う。
これは、あらゆるタッチポイントでサービスエージェントと顧客をつなぐのに役立つ。
また、顧客がデジタルチャネル全体の予測、推奨事項、チャットボットに関する日常的な問題を解決するのにも役立つ。

Reuters

これまでの株価の値動きは?

Tradingview

上図はセールスフォースの上場来株価推移を示したチャートです。
同社の株価は右肩上がりの上昇を続け、なんと70倍以上に成長しています。
株価の値動きから見ると、同社の将来性には大きく期待されていることが分かります。

財務諸表から見た「強み」

売上高の増加傾向が長期間継続

Tradingview

四半期毎の売上高の推移を示したグラフです。
成長株投資を行う際、最低条件として、売上高が増加傾向であることが挙げられます。
このグラフを見ると、同社の売上高は面白いくらい順調に右肩上がりの推移になっていることが分かります。

高い水準の粗利益率を維持

Tradingview

上の図は同社の四半期毎の粗利益率の推移を示したグラフです。
バフェットの財務諸表を読む力によると、粗利益率が40%を超える企業は、競合他社と比べ、高い市場優位性を有している企業と判断できるとのことです。

粗利が多きければ、販管費や研究開発費に十分な資金を投入できるため、今後の成長にも大きく寄与します。

同社の粗利は多少増減はあるものの、長期で見ると、十分な水準にあることが分かります。

純資産が増加傾向

Tradingview

純資産は別名株主資産とも呼ばれ、純資産が増加することは、その企業の価値が増加する上で非常に重要な要素になります。
これだけで判断はできませんが、上図のように株主資産が順調に積みあがっていることは、投資を継続する上でプラスであることは間違いありません。

長期借入金対自己資本比率が低い

Tradingview

長期借入金対自己資本比率が低いということは、それだけ負債への依存度が低いことを示しています。
長期借入金対自己資本比率は優良企業でも0.3あたりで推移することが多いので、同社の値は十分に低い水準にあると言えます。

財務諸表から見た「弱み」

販管費と研究開発費が高い

Tradingview

上図は上から、四半期毎の売上総利益(粗利益)、販管費(販売費及び一般管理費)、研究開発費の推移を示した図です。

これを見ると、 販管費(販売費及び一般管理費)だけでも、粗利を上回っている状況が続いており、営業赤字の状態が続いています。

事業拡大のためには、販管費を一定量確保することは大切ですが、売上高の上昇が続いている状況は、巨額の販管費による赤字が続いていることと表裏一体の状況が続いているため、成長が鈍化した際に、赤字がさらに積みあがるリスクがあります。

不安定なEPS

Tradingview

上の図は四半期毎のEPSの推移を示したグラフです。
オニ-ルの成長株発掘法によると、成長株投資の重要なポイントとして、EPSが継続的に上昇し続けることが重要と言われています。
グラフを見ると、同社のEPSは不安定な動きを繰り返しているため、投資判断としては、マイナス要因となります。

なぜEPSの値が不安定になるかと言うと、同社の場合、前述の通り、粗利に対する販管費の占める割合が高すぎることが挙げられます。

発行株式数が増加傾向

Tradingview

上図は四半期毎の発行株式数の推移を示したグラフです。
発行株式数は少なくなるほど、一株当たりの価値は高まりますので、銘柄保有者としてはプラスに働きます。
同社の推移を見てみると、発行株式数は増加傾向にあり、一株当たりの価値が薄まる傾向が続いており、これはマイナスのポイントとして挙げられます。

まとめ

以上、セールスフォースの財務分析を用いた強みと弱みの解説をしました。
マイナスのポイントはいくつか挙げられるものの、順調な売上高の増加と高い粗利益率を維持していることは、投資対象として大きなプラスです。
将来的には販管費を抑えつつ、事業規模を拡大できれば、更に魅力的な銘柄になるのではないでしょうか。

買い時はいつなのか?

上記で説明したように、同社は非常に魅力的な企業ですが、すぐに株を購入しようとしないでください。
バフェットの財務諸表を読む力によると、健全な経営を行う企業の株価は割高な状態であることが多く、高値掴みをしやすい傾向にあります。
本書で推奨している買い時は下記の通りです。

  • 市場全体が弱気相場の時を狙う
  • その企業がトラブルに直面したり、ヘマをやらかした時の短期的な下落を狙う

売り時はいつなのか?

本書で挙げている売り時は下記の通りです。

  • 他に投資したい優良な企業が現れたが、手元にキャッシュがない時
  • 同社が優位性を失ったと判断した時
  • 株式バブルの時

最終的には投資は自己判断自己責任でお願いします。

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