「クアルコム(QCOM) 」銘柄分析|ビジネスモデル、財務状況、アナリスト予測について解説します!(2021年第1四半期版)

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それでは見ていきましょう!!

企業概要

クアルコム(Qualcomm Inc)は、ワイヤレステクノロジー会社である。
第5世代(5G)などの技術の開発、立ち上げ、拡張に取り組む。
「Qualcomm CDMA Technologies(QCT)」セグメント、
「Qualcomm Technology Licensing(QTL)」セグメント、
「Qualcomm Strategic Initiatives(QSI)」セグメント
の3つの事業セグメントで事業を展開する。
第3世代(3G)、第4世代(4G)のワイヤレステクノロジー、および5Gワイヤレステクノロジーの提供を専門とする。
提供されるテクノロジーと製品は、ネットワーク機器、ブロードバンドゲートウェイ機器、家庭用電化製品、その他の接続デバイスなど、モバイルデバイスやその他のワイヤレス製品で使用される。
テクノロジーと製品は、自動車、コンピューティング、モノのインターネット(IoT)、ネットワーキングなど、モバイル以外の業界セグメントやアプリケーションでも使用される。

引用: ロイター

ここではなんとなく無線通信技術(ワイヤレステクノロジー)に関連するビジネスを展開しているのだな~という認識で大丈夫です。
また、QCT, QTL, QSIという事業分類は決算発表でも登場しますので、そういう分類で事業を分けているんだなというのをここでは認識いただければ十分です。
ちなみにクアルコムは製品を生産して売ることだけが収益源だけでなく、同社が保有している多くの特許のライセンス料を他社から受け取ることも収益源となっております。

通信技術でどのようなビジネスを展開しているの?

公式ホームページを見てみますと、クアルコムでは主に以下の分野に製品を提供しているようです。

  • スマートフォン
  • 無線通信機器
  • 自動車
  • IoT関連製品

また、それぞれの売上シェアは以下の通りです。

引用: クアルコム

上の図は、それぞれの分野向けの2020年の売上シェアを示した円グラフです。
Handsetsは主にスマートフォン向けを指しており、Automotiveは自動車向け、RF Front-Endは無線通信機器(モデム等)を意味しています。
この図を見ると、売上高の大半はスマートフォン向けが占めていることが分かりますね。

同社の主要製品は?

クアルコムは”Snapdragon”と呼ばれるSoCシリーズを生産・販売しております。
SoCというのは様々な機能を持つ部品を1つのチップ上でくみ上げ、それ単体で動作が可能なチップになっている製品の呼び名のことです。
詳しくはエヌビディアの銘柄分析を行った記事にも書かせていただきましたので、より詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。

引用: クアルコム

上の図はSnapdragonを搭載した5G対応のモバイルSoCを搭載されている端末が多岐に渡ることを示した資料です。
これによると、700機種以上の5Gに対応したモバイル端末やスマートスピーカーに使用されていると紹介されております。
また、ケータイWatchによると、20年Q3段階でのクアルコムのスマートフォン向けのSoCシェアは約30%で、業界トップとなっております。
ちなみにSnapdragonという名前が付いた製品は多数あり、Wikipediaに一覧が載っておりますので、詳細をご確認したい場合はそちらをご確認ください。

財務分析

それではKLACの財務状況を見ていきましょう!

財務分析で見るべきポイントについてはこちらの記事にまとめておりますので、この記事を読んでいるうちによく分からなくなった場合は是非ご覧ください。
このページではmacrotrendsに掲載されている情報を参考にしております。財務分析の詳細なデータがまとめられており、かつ、グラフにより、視覚的に理解しやすいためおススメです♪
財務分析では財務3表と呼ばれる、「損益計算書」、「キャッシュフロー」、「貸借対照表」の3つを見ていきたいと思います。

損益計算書

損益計算書では売上高、営業利益率、EPSの推移を見ていきたいと思います。

売上高

引用元:macrotrends

上の図は、四半期毎の売上高の推移(上)と前年同期比の成長率(下)を示したグラフです。売上高の単位は十億USドルです。
ここ数年は売上高の成長が鈍化してきていることが分かります。
ただし、直近1年くらいを見ると、大きな成長率を達成していますね。
これはコロナの巣篭り需要によって、半導体の生産が大きく伸びたことが起因しております。
逆に言うと、ワクチン接種率が上がり、外出が増えることは、マイナス成長につながる可能性が高いです。

営業利益率

引用元:macrotrends

上の図は売上営業利益率(上)と売上純利益率(下)の推移を示したグラフです。
これを見ると2018年頃に営業利益率、純利益率共に一度大きな減少を経験していることが分かります。
ただし、2019年頃から大きく回復をしており、2020年以降は再び利益率が20%を超える水準に達していることが分かります。
20%の利益率を維持できる企業は少ないため、優秀な経営状況だと言えますが、巣篭り需要が落ち着いた2021年以降もこの水準を維持できるかがポイントとなりそうです。

EPS

引用元:macrotrends

上の図は四半期別のEPSの推移(上)と前年同期比の成長率(下)を示したグラフです。EPSの単位はUSドルです。
EPSの成長率については増減を繰り返していますが、直近2四半期は大きくプラスになっているので、良い傾向と判断できます。

キャッシュフロー

続いて営業CF、投資CF、財務CFについてそれぞれ見ていきましょう。

営業CF

引用元:macrotrends

上の図は営業CFの推移を示したグラフです。単位は百万USドルです。
増減を繰り返していますが、これは期初からのキャッシュフローの積み上げになっているためです。

21年は第2四半期時点で20年通年の営業CFを上回るペースで積みあがっていることが分かります。
これは投資をする上ではプラスのポイントになります。

投資CF

引用元:macrotrends

上の図は四半期毎の投資CFの推移を示したグラフです。
2017年頃から投資CFが一時的にプラスに転じている点は心配な点ではあるものの、基本的にはマイナスのCFになっていることから、将来に向けて投資を継続していることが分かります。

財務CF

引用元:macrotrends

上の図は四半期毎の財務CFの推移を示しています。
これを見ると、基本的に借り入れや配当金支払いによって財務CFはマイナスを維持していることが分かります。
成長企業は財務CFがマイナスを維持することが普通ですので、この点については特に問題はありません。
2018年度に財務CFが大きなマイナスを記録していますが、この点について問題がないかを意識しつつ、次の貸借対照表で確認してきましょう。

賃借対照表

続いて貸借対照表では総資産の推移、負債比率、流動比率をチェックしていきたいと思います。

総資産

引用元:macrotrends

上の図は総資産の推移(上)と前年同期比の成長率(下)を示したグラフです。総資産の単位は十億USドル、成長率の単位は%です。
これを見ると、2018年度に総資産が大きく減少していることが分かります。
この資産の減少が自己資本なのか、他人資本なのか、確認していきましょう。

負債比率

引用元:macrotrends

上の図は一番上が四半期毎の長期負債、真ん中が自己資本、一番下が負債比率を表しています。
負債比率は0.6以下であれば問題のない水準であると言えます。逆に0.9以上の場合は危険水準と評価されます。
グラフを見てみると、2018年頃から長期負債が大きく増加し、逆に自己資本が大きく減少しております。
営業CFではプラスを維持していたため、これは事業拡大のための投資によるものと考えられますが、負債比率が非常に高い水準になっています。
ここ2018年をピークに負債比率は減少傾向ではありますが、依然として注意が必要な水準であることは変わりありません。

流動比率

引用元:macrotrends

上の図は一番上が四半期毎の流動資産、真ん中が流動負債、一番下が流動比率を表しています。

流動比率は流動資産÷流動負債で計算される値です。
この値が1.0を下回ると短期的な借入金の返済ができないことを意味しており、資金繰りに問題があると判断されます。
また一般的に流動比率が2.0を超えていれば、安全と言われています。
グラフを見てみると、流動比率は概ね2.0以上をキープしているため、直近の経営状況に問題はなさそうです。

アナリスト予測

続いて同社の将来的な収益性や株価の推移について、アナリストがどのような予測を立てているかを紹介いたします。
現在私が利用しているのは、WALLSTREETZENというサイトで、英語サイトしかありませんが、無料とは思えないほど、個別銘柄に対する詳細な分析データを見ることができます。
ちなみにこのサイトではゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガンスタンレー、バンクオブアメリカ等、名だたる金融機関のアナリストの予測を元にした情報を提供しております。

売上高予測

引用元: WALLSTREETZEN

上の図は同サイトで8人のアナリストが予想したクアルコムの将来の売上高予測値です。(点線部分が予測値、実線部分が実績値)
一番上の点線が最も楽観的な予測をしたアナリストの推移、一番下が最も悲観的な予測、真ん中が全アナリスト平均の推移です。
これをみると、比較的予測のバラツキは少なく、今後緩やかではありますが、売上高の増加が見込まれていることが分かりますね。
同社の売上高の大部分がスマートフォン向けなので、このスマートフォンの市場が今後も拡大するとの見込みからきているのではないかと推察します。

EPS予測

引用元: WALLSTREETZEN

上の図はクアルコムのEPS(一株当たりの利益)の予測を示したグラフです。見方は売上高の予測と同じです。
EPSの予測は売上高以上に予測値のバラツキは小さいため、ある程度確度の高い予測なのではないかと考えています。
ただし、EPSが一度減少に転じているのはあまりよくない傾向ですね。
市場が仮にこれを織り込んでおらず、実際にEPSが減少した場合は、株価下落圧力になります。
ただし、クアルコムの決算発表の資料でも来期は減益を見込んでいたので、一度減少に転じるのは概ね織り込み済なのではないでしょうか。

株価予測

引用元: WALLSTREETZEN

上の図はアナリストが予測した将来の株価予測値です。
困ったことに将来の株価については大きく意見が分かれているようですね。
全部で19人のアナリストが予測した値を反映しており、その中の1人が極端な下落を予測しているだけの可能性もあります。
全体の平均としては上昇することが見込まれており、基本的にはこの平均値を想定していればいいのではないかと思います。

結局クアルコムの株は買いなの?

引用元: WALLSTREETZEN

上の図は合計20人のアナリストがStrong Buy(強い買い)からStrong Sell(強い売り)までの5段階で評価した値の平均値をインジケーター化した図です。
13人のアナリストがStrong Buy(強い買い)、1人のアナリストがBuy(買い)、6人のアナリストがHold(保有している場合はそのまま保有という評価になっており、全体平均でもStrong Buy(強い買い)と評価されているようです。
以上、アナリストの予測を紹介させていただきましたが、アナリストも人間ですので、予測は外れることはあります。
銘柄取引は常に自己責任・自己判断でお願いいたします。

まとめ

以上、クアルコムの銘柄分析でした。まとめると、

  • 5G通信業界、特にスマートフォン分野でトップを走る企業であり、同社の販売する製品だけでなく、保有する特許でも多くの収益を得ているのが強み
  • 財務状況は2020年売上高が大きく成長し、利益率も高い水準をキープしているが、負債比率が高い状況が続いていることが懸念点。
  • アナリスト予測では今後の売上高の上昇も期待されており、同社の銘柄を買うことを勧めているが、予想株価のバラツキが大きいことが懸念点。

といったところでしょうか。
今後5G関連製品の市場規模が拡大することは間違いないため、同社の株を保有していても損はないと個人的には考えています♪

ここまでお読みいただき、ありがとうございました♪


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