決算財務諸表で分析【ペイパル】のグロース株(成長株)としての「強み」と「弱み」

米国株投資

はじめに

この記事では、財務分析の観点からペイパル(PYPL)の強みと弱みを探ることを目的としております。

企業のビジョンやメディアの報道内容はもちろん重要な投資判断材料ですが、その企業を客観的に評価する上で最良の手段は財務分析を行うことです。

ペイパルについて

ペイパルがどんな企業なのか、よく分からないという方は、過去に私がペイパルについて解説した記事がありますので、そちらをご覧ください。

これまでの株価の値動きは?

Tradingview

上図は同社の上場来株価推移を示したチャートです。
株価は右肩上がりの上昇を続け、なんと17倍以上に成長しています。
株価の値動きから見ると、同社の将来性には大きく期待されていることが分かります。

財務諸表から見た「強み」

売り上げ増加傾向

Tradingview

上図は四半期毎の売上高の推移を示したグラフです。
成長株投資を行う際、最低条件として、売上高が増加傾向であることが挙げられます。
このグラフを見ると、同社の売上高は順調に右肩上がりの推移になっているため、投資判断としてはプラス要因となります。

高い粗利益率を維持

Tradingview

上の図は同社の四半期毎の粗利益率の推移を示したグラフです。
バフェットの財務諸表を読む力によると、粗利益率が40%を超える企業は、競合他社と比べ、高い市場優位性を有している企業と判断できるとのことです。

粗利が多きければ、販管費や研究開発費に十分な資金を投入できるため、今後の成長にも大きく寄与します。

同社の粗利益率は多少増減はあったり、2017年頃に40%を少し下回っていたこともありますが、長期で見ると、十分な水準にあることが分かります。

純資産が増加傾向

Tradingview

純資産は別名株主資産とも呼ばれ、純資産が増加することは、その企業の価値が増加する上で重要な要素の1つになります。
これだけで判断はできませんが、上図のように株主資産が順調に積みあがっていることは、投資を継続する上でプラスであると言えるでしょう。

財務諸表から見た「弱み」

売上高とEPSの通年のガイダンスが予想を下回った

直近の決算発表で、PayPalが発表した通年の売上高とEPSのガイダンスが、市場予測を下回ったため、大きく株価が下落しました。

具体的には、
EPS: $4.6(予想 $4.73)
売上高: $25.3B~$25.4B(予想 $25.77B)

となっております。
個人的には悲観するほどの下方修正ではないと考えておりますので、まだまだ投資対象から外すことは考えておりません。

”要経過観察”な項目

続いて、「強み」とも「弱み」とも言えない状況ではあるものの、今後の動きには注意が必要な項目について挙げていきたいと思います。

減少中のROEが再度上昇に転じるか

Tradingview

上の図はROEの推移を示したグラフですが、21年Q1をてっぺんにして、減少に転じていることが分かります。

オニ-ルの成長株発掘法によると、成長株投資の重要なポイントとして、 ROEが17%以上であれば、有望株としての要素を持っているとのことです。
現状のROEは十分な水準にあると考えていますが、このまま下落基調が続いてしまわないか、継続して確認が必要です。

発行株式数が今後再度減少に転じるか

Tradingview

上の図は四半期毎の発行株式数の推移を示したグラフです。
2018年頃までは、減少傾向が続いていたのですが、それ以降は停滞しています。
発行株式数が少なくなるということは、一株当たりの価値が高まることになりますので、同社の株を保有している人からするとプラスの要素となります。
今後、再度発行株式数が減少に転じれば、株価上昇要因の1つとして期待できます。

売上高研究開発費率の増大の行方

Tradingview

上の図は売上高に占める、研究開発費の比率の推移を示したグラフです。
これを見ると2019年のQ1から急激に比率が上昇していることが分かります。
研究開発費が上昇するということは、企業が将来の投資に向けて力を入れていることを意味しており、今後の成長が期待できるかもしれません。
しかし、別の見方をすると、競合他社との競争激化により、優位性を維持するために研究開発費の増大せざるを得ないという状況も考えられます。
少なくとも同社が将来のビジネスに向けて仕込みを行っていることは間違いありませんので、今後の同社の発表に注目しましょう。

アナリスト株価予測

Wallstreetzen

上図はWallstreetzenが紹介している、複数のアナリストの予想株価の推移を示したグラフです。
点線部分が予想株価の推移を示しており、一番上が最も楽観的なアナリストの予想、一番下が最も悲観的な予想、真ん中がアナリスト全体の平均の推移を示しています。

これを見ると、同社の株価は今後上昇する見込みが強いと見られているようです。

まとめ

以上、ペイパルの財務諸表から見る、強みと弱みの解説をさせていただきました。
同社の財務諸表の内容は、欠点といえる欠点もなく、素晴らしいの一言だと感じました。
直近では通年のガイダンスが市場予測を下回ったため、大きく下落をしましたが、これまで健全な経営を続けてきた同社ですので、個人的には株価は再度上昇に転じる可能性は十分にあると考えています。

買い時はいつなのか?

上記で説明したように、同社は非常に魅力的な企業ですが、すぐに株を購入しようとしないでください。
バフェットの財務諸表を読む力によると、健全な経営を行う企業の株価は割高な状態であることが多く、高値掴みをしやすい傾向にあります。
本書で推奨している買い時は下記の通りです。

  • 市場全体が弱気相場の時を狙う
  • その企業がトラブルに直面したり、ヘマをやらかした時の短期的な下落を狙う

売り時はいつなのか?

本書で挙げている売り時は下記の通りです。

  • 他に投資したい優良な企業が現れたが、手元にキャッシュがない時
  • 同社が優位性を失ったと判断した時
  • 株式バブルの時

最終的には投資は自己判断自己責任でお願いします。

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