決算財務諸表で分析!エヌビディアのグロース株(成長株)としての「強み」と「弱み」

米国株投資

はじめに

この記事では、財務分析の観点からエヌビディア(NVDA)の強みと弱みを探ることを目的としております。

企業のビジョンやメディアの報道内容はもちろん重要な投資判断材料ですが、その企業を客観的に評価する上で最良の手段は財務分析を行うことです。

エヌビディアについて

エヌビディア は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を普及させ、その収益の大部分をこれらの特殊なチップから得ています。

同社の主要な事業は、現在「グラフィックス」と「コンピューティングおよびネットワーキング」です。

グラフィックス

エヌビディア のグラフィックスセグメントには、ゲームおよびPC用のGeForce GPU、GeForce NOWゲームストリーミングサービスおよび関連インフラストラクチャ、およびゲームプラットフォーム用のソリューションが含まれます。
また、エンタープライズワークステーショングラフィックス用のQuadro / NVIDIA RTX GPU、クラウドベースのビジュアルおよび仮想コンピューティング用のvGPUソフトウェア、インフォテインメントシステム用の自動車プラットフォームも含まれています。

2021年度、グラフィックスセグメントは、同社の総収益の約59%を生み出しました。

コンピューティングとネットワーキング

コンピューティングおよびネットワーキングセグメントには、 エヌビディアのデータセンタープラットフォームに加えて、AI、ハイパフォーマンスコンピューティング、および高速コンピューティング用のシステムが含まれます。
また、自動車用AIコックピット、自動運転開発契約、自動運転車ソリューション、ロボット工学およびその他の組み込みプラットフォーム向けのJetsonも含まれています。

コンピューティングおよびネットワーキングセグメントは、2021年の同社総収益の約36%を占めています。

以下では同社の「強み」と「弱み」を財務分析を行うことで、より具体的に見ていきたいと思います。

財務分析から見た「強み」

売上高が増加傾向

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上の図は同社の四半期毎の売上高の推移を示したグラフです。
成長株投資を行う際、最低条件として、売上高が増加傾向であることが挙げられます。
同社の売り上げ高は2019年Q1を底にして、順調に増加していることが分かります。

高い粗利益率を維持

Tradingview

上の図は同社の四半期毎の粗利益率の推移を示したグラフです。
バフェットの財務諸表を読む力によると、粗利益率が40%を超える企業は、競合他社と比べ、高い市場優位性を有している企業と判断できるとのことです。
グラフを見ると、エヌビディアの粗利益率は概ね60%前後で推移していることから、非常に高い優勢を有していることが分かります。

業界で高い優勢を持っている企業を抽出することは、個別株投資では非常に重要な観点です。

EPSが増加傾向

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EPSとは一株当たり利益のことで、株価はEPSと高い相関性を持っています。
このEPSが増加傾向であることは、株式も増加傾向を維持する可能性が高いため、上図のEPS推移が2020年Q3から順調に増加していることは、プラスの要素となります。

ROICが上昇傾向

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ROICとは投下資本利益率のことで、事業運営に投下した資本に対して、いかに効率良く利益を生み出せているかを測る指標です。
この値が高ければ高いほど、企業は効率の良い経営を行っていると見なされます。
上図のROICの推移を見てみると、2019年Q1から2020年Q3まで低迷していたROICの値は2020年Q4以降、順調に上昇しています。
この傾向が続くことは同社にとってプラスとなります。

純資産(株主資産)が上昇傾向

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純資産は別名株主資産とも呼ばれ、純資産が増加することは、その企業の価値が増加する上で非常に重要な要素になります。
これだけで判断はできませんが、上図のように株主資産が順調に積みあがっていることは、投資を継続する上でプラスであることは間違いありません。

棚卸資産回転率が上昇傾向

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棚卸資産回転率とは年間売上高÷棚卸資産で計算される値で、この値が高いほど、商品の仕入れや販売が効率的であるとされています。
業界によって、どのくらいの値になるか、大きく異なるため、 棚卸資産回転率の推移を見ることで活用することをおススメいたします。
2018年Q3から2020年Q1まで低迷していた卸売回転率は2020年Q2から上昇傾向にあり、同社の事業効率が改善していることが分かります。
事業効率が改善すれば、収益性UPに繋がりますので、投資を行う上でプラスの面と判断できます。

財務分析から見た「弱み」

長期借入金対自己資本比率が増加傾向

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長期借入金対自己資本比率が増加傾向にあるということは、同社が外部から調達した資金への依存度が高まっている傾向にあることを指します。

コロナ前までは概ね0.2前後で推移していましたが、コロナ後は0.3前後で推移しているように見えます。
大きな問題として取り上げる必要はないかもしれませんが、従来の比率まで落としていくことが望ましいと言えます。

自社株買いをしていない

投資家から見た自社株買いのメリットは、

  • 市場での発行株式数が減少によるEPS上昇
  • 株式買い圧力による株価上昇

といったメリットがあるため、自社株買いを行う企業が多くあります。
ただし、同社は自社株買いを行っていないため、投資家目線で見ると、その点はマイナスの面として捉えられる可能性があります。
ただし、同社ほど期待値の高い企業であれば、自社株は必要ないと思いますので、それほど心配する必要なないと思います。

PERが高止まりしている

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PERの値はいくつが良いといったような捉え方は、個人的には意味がないと考えています。
注目の集まる人気の企業は必然的にPERが非常に高くなります。
このPERが上昇傾向にある場合、その企業の注目度が集まり、株価上昇圧力になると考えられます。
ただし、この1年ほどはPERが高止まりしているため、同社に対する投資家の注目も落ち着いてきていると考えられます。
今後は逆に企業の注目度が下がり、投資資金が逃げていく可能性を示唆しているとも見れます。

まとめ

以上、エヌビディアの財務分析を用いた強みと弱みの解説をしました。
正直エヌビディアの財務状況は良すぎて、欠点がほぼないと言えます。
これまでのような経営状況が続く限り、同社に投資することは十分に価値があると考えています。

買い時はいつなのか?

上記で説明したように、同社は非常に魅力的な企業ですが、すぐに株を購入しようとしないでください。
バフェットの財務諸表を読む力によると、健全な経営を行う企業の株価は割高な状態であることが多く、高値掴みをしやすい傾向にあります。
本書で推奨している買い時は下記の通りです。

  • 市場全体が弱気相場の時を狙う
  • その企業がトラブルに直面したり、ヘマをやらかした時の短期的な下落を狙う

売り時はいつなのか?

本書で挙げている売り時は下記の通りです。

  • 他に投資したい優良な企業が現れたが、手元にキャッシュがない時
  • 同社が優位性を失ったと判断した時
  • 株式バブルの時

最終的には投資は自己判断自己責任でお願いします。

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