今注目の新たな決済手段「BNPL」の動向まとめ:大手企業も続々参入し、巨大市場へ

米国株投資

はじめに

このページでは欧米各国で拡大している新たな決済手段:BNPL(Buy Now, Pay Later)について、その動向を追った記事です。

そもそもBNPLとは?

BNPLとはその名の通り、後払い決済システムのことです。
それじゃあ、クレジットカードと同じじゃない?何が新しいの?と思うかたもいらっしゃると思います。
このBNPLと呼ばれる決済システムでは、

  • 数回程度の分割払いでは、ユーザーに利息や分割手数料が一切発生しない
  • サービス利用のための事前審査がクレジットカードよりも厳しくない

と言った点が特徴になります。
これまで金銭的な理由で、大きな買い物ができなかった層を取り込むことで、新たなマーケットを発掘したことがBNPLの新しさの1つと言えるでしょう。

どんな人がどんな目的でBNPLを利用するの?

日本総研のレポートにBNPLの使用実態を示した図がありますので、紹介させていただきます。

日本総研

上の図は、米国のBNPL利用者1862人を対象に、BNPLを使用する理由を集計したグラフです。
これを見ると、クレジットカードについて不満を持っているユーザーが流れ込んでいるという印象を受けます。

日本総研

上の図は、年齢層毎にBNPLを使用したことがあるかを聞いた結果を集計したグラフです。
意外だったのは、30代後半~50代までの、比較的収入の多い世代でも、利用経験が高い点です。
BNPLはクレジットカード審査が通らなかったり、十分な資産を有していないような若年層がメインターゲットだと思っていましたが、実態は異なるようです。

日本総研

上の図は、ユーザーがBNPLを利用して購入したことのある商品の比率をまとめたグラフです。
電子機器や家具・家電等、比較的高価な買い物になりがちなものの比率が高いです。
衣料品やファッションアイテムは価格帯が広いですが、ハイブランドの物やアクセサリー等、高額になる商品の購入も含まれているはずです。
日用品や食料品等、比較的安価で購入頻度の高い商品にも一定比率BNPLが利用されているのは意外なポイントです。

市場規模もシェアも拡大中

Business Insiderの記事によると、

2025年にBNPLの取引額は世界全体で6800億ドル(約72.8兆円)に達する見込みだ。取引額(推定)が2850億ドルだった2018年からの年間複合成長率(CAGR)は13.23%となる。

Business Insider

書かれています。
また、Statistaのレポートによると、

Statista

上の図のように、2020年を皮切りに、今後も大きな成長が続くことが期待されています。

リスクは?

本来クレジットカードの審査を通過できないようなユーザーを取り込んでいるため、ユーザーが期日通りに返済できなくなるリスクは高くなります。
同レポートによると、オーストラリアで、利用実態を調査したところ、調査対象者の2割が1年以内に期限内の支払いができなくなる状況に陥り、遅延損害金を支払っていることが分かりました。
このように、利用者が過剰債務を抱えてしまうリスクが顕在化しており、イギリスではBNPLにおいても利用者への与信調査をしっかりと行うべきだとの提言がされています。
また、BNPL企業は遅延損害金自体が大きな収益源となっていることも非難の対象となっています。

BNPL側のリスクへの対策は?

BNPLは支払い遅延リスクへの対策として、利用者への利用限度額を設定しています。
始めの内は少ない利用限度額から開始し、利用者の期限内での返済実績が積みあがるにつれて、徐々に利用限度額を拡大していくという方式で、返済能力の低い利用者には、高い買い物や頻繁な決済をさせないようにしています。
ただし、返済実績を積み上げるためには、先に述べた、日用品や、食料品の購入に頻繁にBNPLを利用すれば良さそうですし、今後1つの国で複数のBNPLアプリが導入された場合、利用限度額の低いユーザーがBNPLアプリをいくつも掛け持ちして利用する場合、それぞれのアプリ間で共通のユーザーの決済履歴を共有するシステムは恐らく当面は構築されないのではないかと考えられます。

大手企業が続々と参入

2020年頃から、大手企業がBNPLのベンチャー企業を買収する形で、続々と参入し始めています。

  • Sauare(スクエア)がオーストラリアのAfterpay(アフターペイ)買収を発表(20年8月)
  • Paypal(ペイパル)が日本のPaidy(ペイディ)買収を発表(21年9月)
  • Apple(アップル)やAmazon(アマゾン)がAffirm(アファーム)と提携を発表(21年7月および9月)

加えて、Bloombergによると、ゴールドマンサックスもアファームと提携し、BNPL市場に参入することを計画しているようです。

まとめ

以上、BNPLについての解説でした。
今後、急激な成長が期待でき、かつ、大企業も続々と参入しているBNPLは非常に魅力的な投資対象になると思います。
特に、大企業と次々と提携を発表しているアファームは注目すべき企業だと思います。
ただし、元々支払い能力の低い利用者を中心としているサービスのため、各国規制が今後強化される可能性も高く、BNPL関連銘柄は今後値動きが激しくなるリスクがあると思います。

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